香りのバラ！「国際香りのばら新品種コンクール 令和5年」受賞品種

新潟県長岡市にある国営越後丘陵公園は、世界で初めてばらを香りの分類別に植栽した「ながおか香りのばら園」を有する公園です。
バラの香りは、花の華やかさをさらに際立たせる魅力の一つ。香りに対する関心も高まっている中、ながおか香りのばら園の魅力の向上を図るとともに、積雪・寒冷地から「進化するばらの香り～故きを温ね新たなる香りの発信～」をテーマに、2005年（平成17年）から「国際香りのばら新品種コンクール」を実施しています。第17回目となる「国際香りのばら新品種コンクール」（令和5年）の受賞作品が決まりましたので（2023年12月）、ご紹介していきましょう。
ぜひ、バラの品種選びの参考にしてください。

国営越後丘陵公園「ながおか香りのばら園」受賞品種エリア

バラの“香り”に特化 国際香りのばら新品種コンクール

「国際香りのばら新品種コンクール」は、日本国内はもちろん世界各国のばらの育種家から毎年新品種の香りのバラを公募しており、応募された苗はながおか香りのばら園にある試作場に植栽され、２年間同じ条件の下で育てられます。２年目の春と秋に、バラや香りの専門家で構成された審査委員会にて厳正な審査を行ない、受賞品種が決定します。
今回は、国内外の育種家から作出された55品種（令和3年度公募）について令和5年（昨年）の春・秋に審査が行なわれ、受賞の11品種が決定しました。タイプ別4部門（※1）で金賞３品種、銀賞４品種、銅賞４品種の合計11品種が選ばれ、そのうち金賞と国土交通大臣賞の受賞が1品種、銀賞と新潟県知事及び長岡市長賞受賞（※2）の受賞が1品種となっています。

※1　対象品種区分は、HT（ハイブリッド・ティー）系、F（フロリバンダ）系、S（シュラブ）系、Min（ミニチュア）系の4つ。各区分ごと金・銀・銅賞が授与されます。受賞の該当品種がないこともあります。
※2　特別賞として、金賞を受賞した品種のうち最高得点を得た品種に「国土交通大臣賞」、金・銀・銅賞を受賞した品種のうち「香り」部門での最高得点を得た品種に「新潟県知事賞」、また、一般来園者による人気投票で最も得票の多かった品種には「長岡市長賞」が授与されます。

S系 金賞／国土交通大臣賞　アローム（望月 宏／静岡県静岡市）

なお、今回受賞の11品種を含む第1回コンクールからのすべての受賞品種は、国営越後丘陵公園「ながおか香りのばら園」で引き続き栽培され、その香りと美しい花を楽しむことができます。

受賞した“香りのバラ” 11品種　

HT系 金賞　15-16829-02 （Georges Delbard／フランス）

HT系 銀賞　 エンファシス（富吉 紀夫／埼玉県さいたま市）

HT系 銅賞　ラフ・メイカー （忽滑谷 史記／埼玉県飯能市)

F系 金賞　雨ニモマケズ・ノースアイボリー （吉池 貞藏／岩手県花巻市）

F系 銀賞　リラ・トロプフェン （W. KORDES' SÖHNE Rosenschulen GmbH & Co KG ／ドイツ ）

F系 銅賞　レ・グラン・ビュッフェ（Dorieux／フランス）

S系 金賞／国土交通大臣賞　アローム（望月 宏／静岡県静岡市）

S系 銀賞／新潟県知事賞／長岡市長賞　ロビン（木村 卓功／埼玉県北葛飾郡杉戸町）

S系 銅賞　サイラス・マーナー （Ausraveloe） （David Austin／イギリス）

Min系 銀賞　こんぺいとう（河本 麻記子 ／岐阜県揖斐郡大野町）

Min系 銅賞　 ザックローヌ （望月 宏／静岡県静岡市）

国営越後丘陵公園 ながおか香りのばら園では 春・秋に「香りのばらまつり」を開催

ながおか香りのばら園には“ばらの魅力を香りで”をテーマに、香りの系統を6種類に分けて植栽した「香りのエリア」があります。異なるタイプのバラの香りをそれぞれのブロックごとに楽しむことができます。今回受賞の11品種のほか、第1回コンクールからの受賞品種が植栽されている「受賞ばらのエリア」もあり、バラの芳醇な香り、美しい花の姿を間近に感じることができます。そのほか、「ばらと草花のエリア」「色彩のエリア」「原種・オールドローズのエリア」など、魅力あるバラの数々と花風景を楽しめます。
バラの開花最盛期には「香りのばらまつり」も開催。春・秋の人気のイベントとなっています。2024年 春の「香りのばらまつり」は、5月25日（土）～6月16日（日）に開催を予定。バラを愛でながら楽しめるガイドツアーや講演会、ローズマルシェなどの催しも。詳細は下記のHPより確認してください。

国営越後丘陵公園